│初代ロゴ
元々はアイザックニュートンが木に寄りかかりながら本を読んでいる頭上にリンゴが実っているマークと言うよりは絵がロゴに使われていました。
Appleの創設に関わったデザイナーのRonald Wayneによって1976年にデザインされたオリジナルロゴマークです。
西洋で知恵の象徴として知られるリンゴ、そのリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見したニュートンで、科学力と知恵を表現したのだと思われます。
ロゴの淵には
「知性は永遠に見知らぬ思考の海を漂うただひとり」と
イギリスの代表的なロマン派詩人ウィリアム・ワーズワースの詩が書かれていました。
│カラフルなリンゴロゴ( 1976 ~ 1998 )
その後、複雑で使い難いロゴは1976年にシンプルな虹色のリンゴマークに変更される事になります。このロゴマークのリンゴの品種はMacintosh(和名:旭)とされています。
ロゴのカラーは虹の配色とは異なる6色で、上から緑、黄、橙、赤、紫、青となっていて、カラーグラフィックス機能が搭載されたAppleの優位性と、既成概念にとらわれないことを表現し、齧られているのはbite(ひとくち)byte(バイト:情報の単位)を示しています。
と紹介されるレインボーのリンゴですが、この説明には辻褄が合わない事が多々有ります。
先ず、Macintoshプロジェクトの始動は、1979年アップルに入社したジェフ・ラスキンが、Apple IIが一般向けには複雑すぎると考え、メンバー数名を集め、同年に立ち上げた小さなプロジェクトがMacintoshです。
当時の会長であるマイク・マークラに自分が好きな林檎の品種名から着想して綴りを変えた名称のMacintoshという製品のアイデアを話したことに始まります。
これは虹色のリンゴマークがデザインされる3年も後の事になり、虹色のリンゴの品種が旭であったとは考えるのは難しい状況です。
更に、ジョブズがこのプロジェクトに参加したのは1981年からで、Macintoshが製品になったのは1984年です。
流れを踏まえると、多くの都市伝説はAppleに都合の良い様に後付けされたと考えられます。
ロゴマークをデザインしたRob Janoffはデザイン当初、一口かじられている事でリンゴはプラムだか、プチトマトと勘違いされる事は無くなるなどと発言したとされていますが、更にその後に
「Apple Computerのセールス最大のポイントの1つが色の可能性であることを知っていた。
私にとって、それは画面上のカラー調整バーのように見え、それがロゴのストライプになった。
ストライプの順番は、言うのが申し訳ないが、その順番が好きだったという以外に特に大きなプランはなかった。
もちろん、緑のストライプは、葉っぱのある一番上に来る…噛み跡は、尺度とリンゴに噛みつくという共通の経験を表している。バイトがコンピューター用語であるというのは嬉しい偶然だった。」
と2011年、Revert To Savedとのインタビューで語っています。
│モノクロのリンゴロゴ( 1998 ~ 2000 )

1998年からと紹介されているのですが、1997年から発売されていたPower Book G3には既に単一色のロゴが使われています。
1997年と言えば、正式にNeXT買収が完了し非常勤顧問として、スティーブ・ジョブズが再びAppleに戻って来た年になります。
全製品は単一ロゴに置き換わったのは1998年〜で、印刷物や広告、Webなどの表示が統一された変わったのはこの年からなのかもしれません。
また、この時代のロゴの色の違いなどを年表化しているのを見かけますが、1998年に販売されたPowerMac all-in-Oneではグレーの単色カラーが使われていて、この期間は製品のデザインに合わせてカラーが異なっています。年代でカラーが異なっている訳では無い様です。
│クリアーなリンゴ( 2001 ~ 2007 )
ジョブズがCEOとして復帰した翌年から、製品はアルミなどの素材がベースか、白を基調としたシンプルで洗練されたデザインとなったこともあり、ロゴカラーも統一されています。
クリアーなリンゴもそうした中で登場しました。
│線の入ったリンゴ( 2007~ )
OSやソフトに登場するリンゴとして線の入ったリンゴマークが登場します。
立体感と金属面の反射を表現したデザインとの事ですが、この線が気になる!、意味は何?との声を見かけます。
何方かと言うとあまり評判は良くない様です。
IOS7からは再び平面デザインのリンゴマークが採用されています。